生理が始まると、多かれ少なかれ女性は自分の臭いが気になるものです。
世の男性の中には、生理が始まった女性の匂いがわかる人もいるそうですから、それなりに臭うのでしょう。
でも「今日から生理始まったでしょう!!」なんてズバリ言われることはありません。
ところが、若い時に働いていた職場では、生理が始まると必ず上司にズバリ言われてしまう女性がいたのです
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生理中に独特な「におい」がする職場の同僚
サービス業の職場は、数人の男性社員以外はすべて女性ばかりでした。
現場の上司も、パートさんも、アルバイトさんも、女性ばかりの職場はとても気楽で生理で体が辛ければ、休憩も生理休暇も取りやすい職場でした。
そんなお気楽な職場に新しく入ってきた彼女は、とても大人しい女性でした。
大人しく仕事を黙々とする女性だったので、周りとのトラブルもありません。
ただ、毎月やってくる生理の時だけは、できるだけ一緒に仕事のパートナーになりたくない女性でした。
生理中のにおいはトイレにいけないのが原因?

入社したころから生理中のにおいは、女性社員の中でも一番強かったのだと思います。
彼女と一緒に仕事をすると、なんとなく鉄分+生臭いにおいがすることがあります。
女性なら誰でも嗅いだことがある生理中の独特な臭いです。
最初の頃は、仕事の合間にトイレに行けなくって、生理用ナプキンの交換が出来ないのが原因と思っていました。
新人さんは「トイレに行ってもいいですか?」と言いづらいんだろうと誰もが思っていました。
女ばかりの職場は遠慮なく生理中か聞いてくる
一年過ぎても彼女の生理中のにおいはなくなりません。
そのうちに、女性の上司が「生理はじまったの?」と彼女に聞くようになってきました。
毎月、毎月、生理のたびに「生理なの?」と上司に聞かれたら誰だってストレスになるものです。
今なら訴えられそうな話ですが、20年以上も前には相手の心がどれで傷つくかなんて考えずにズバズバ聞いたものでした。
今の私なら、あのころの彼女がどれだけ傷ついたか想像することができます。
でも、20代だった私は、上司と一緒になって彼女に聞いていたのですから、ものすごく最低な女だったと思います。
生理臭が気になる女性は香りで”におい”を消そうとした

何度も上司や同僚に言われ、彼女は自分の生理中のにおいをどうにかしたいと思ったのでしょう。
彼女が生理が始まると、いつもより香りの強いコロンをつけだしたのです。
素敵な香りのコロンを使えば、生理がはじまったのがわからないと考えたのでしょう。
でも、彼女のこの行動は、もっと気になる臭いを作り出してしまったのです。
コロンをたっぷりつけた生理中の彼女のお客様から、担当を変えてほしいと苦情が入ってしまったのです。
彼女なりに一生懸命に匂いをどうにかしようとした結果、お客様から苦情が入り、そして上司からハッキリと生理中のにおいについて注意がはいります。
そして、翌月、彼女は退職してしまいました。
女性だらけの職場の「いじめ」だったのかも・・・
彼女が退職した後、上司も私達も彼女をイジメてしまったのではと、後味の悪い気持だけが残ってしまいました。
生理中のにおいがきついのであれば、ハッキリと言ってあげたほうが、あの時の上司のように「生理中」を毎月指摘するより優しかったのかもしれません。
サービス業が好きだった彼女ですが、お客様からの苦情以降、接客の仕事が怖くなってしまったそうです。
彼女は職場を退職後、しばらくして事務職で再就職をしたと聞きました。
においの問題はデリケートなだけに、
ハッキリ言ってあげても傷がつくし、
なんとなくわかるだろうと遠回しに言っても傷つくもの。
彼女の退職から25年も過ぎても、今も彼女をイジメてしまったような気持ちは残ったままなのです。